防災の心得「雪による事故防止」
1.雪による事故の傾向を知る
雪による事故の7割以上は雪下ろし作業中に発生しています。雪下ろし中による「屋根やはしごからの転落」、除雪作業中の「転倒」や「除雪機使用中の事故」で、ヘルメットや命綱を着用していないケースがほとんどです。
雪による事故を分析してみると、「自分は慣れているから大丈夫」という過信や油断が事故につながります。一般的に屋根は2メートル以上の高さがあり、バランスを崩して転落したらと想像すると、やはり充分な装備が必要といえます。
2.雪下ろしの際の注意点
屋根やはしごは足場が悪い上、滑りやすく高所での作業です。たとえ地面に雪があっても死傷するおそれがあります。雪下ろしをする際は必ずヘルメットを着用し、あごひもを締め、転落を防ぐための命綱・安全帯を装着しましょう。
はしごは足元も先端も固定し、角度にも注意しましょう。万一に備え、作業は出来る限り二人以上で、やむを得ず一人での作業の時は携帯電話を持ち、近所の人に声がけなどをしておくとよいでしょう。また道具は自分に合った使いやすいものを選び、防寒着に関しては、寒さをしのぐため厚着になりがちですが、動きやすい服装を選び、滑りにくいゴム長靴、防寒性のゴム手袋を準備しましょう。
3.除雪をする際の注意点
除雪で注意が必要なのは「転倒」と「屋根などからの落雪」です。
滑りにくいゴム長靴を履いて、足場はいつも注意。また屋根からは大量の雪が一度に落ちてくる可能性があるので軒先は特に注意が必要です。
4.除雪機使用中の注意点
除雪機の事故で最も多いのは除雪機回転部の雪詰まりを掻きとる際に巻き込まれる、また、後退時に除雪機と壁などに挟まれる、または轢かれるなどのケースです。
除雪機を使用する際は次の4つを心掛けましょう
・作業中は人を近づけない
・バックする際は後ろの壁や障害物と転倒に注意する
・作業時以外は必ずエンジンを止める
・雪の詰まりはエンジンを止めて雪かき棒で取り除く