置賜あれこれ 下小松古墳群

—–  下小松古墳群  —–

 

 

第1話「古墳群」

 

下小松古墳群は、およそ200基からなる東北有数の大古墳群で、国の史跡に指定されています。

これらの古墳がつくられたのは、下小松山という川西町下小松地区の西側にある標高200m~290mの里山です。

 

古墳は、今からおよそ1700年~1400年前に作られたお墓で、当時の地域や集落の有力者のためのものと考えられています。

日本という国ができる前の小さな国の連合体がヤマト王権に発展し、古代の日本が形作られていった時代です。

古墳にはいくつかの形がありますが、その中でも前方後円墳は当時の地域の最有力者のものと考えられ、ヤマト王権や朝廷との特別な関係にあった人々のお墓と考えられています。

尚、古墳群が文化財として国の指定になったことで、下小松山の主要部は町有地となりました。

 

第2話「里山」

 

下小松古墳群がある下小松山は、かつては地域の方々の生活の場でした。

昔は、春には松葉さらいや松ぼっくり拾いをして、薪燃料の付け木として、

夏は山草刈をして家畜の飼料、或いはたい肥として、

秋は芝刈りとして雑木を刈り取り、

冬は芝引きをして家庭用の薪燃料として、

里山は一年中利用されていました。

また、ワラビやゼンマイ、ウルイ、コゴミ、コシアブラなどの山菜やきのこ類が豊富で食卓をにぎわせました。

 

 

第3話「花ごよみと生き物」

 

下小松山の花々は、色とりどりの美しさを見せてくれます。

ヒメサユリやヤマツツジ、オオイワカガミ、ニッコウキスゲ、ナツハゼ、キンコウカ、

特にミヤマウズラは、羽ばたいた天使のような羽とうずらの羽に似た白い斑の葉で、普段見落としてしまうような小さな草花ですが、最盛期には列をなして咲き、その様子は見事です。

草花名調査による植物リストによりますと、

草本、シダ、キノコ類235種、木本類103種、合わせて338種を数えます。

 

生き物は、希少種のチョウセンアカシジミやハッチョウトンボ、オニヤンマなど多くの昆虫類が棲生しています。

また、野ウサギやタヌキ、キツネ、リス、ムササビ、ニホンカモシカ、ツキノワグマ、ニホンジカ、イノシシなどの動物も住んでいるようです。

 

 

第4話「下小松山の景観」

 

下小松古墳群の史跡範囲が、未来に伝える山形の宝「下小松古墳群と希少な自然がおりなす里山の風景」として登録されました。

古墳群が点在している下小松山は、山の散策路として「おてがるコース」「まんぞくコース」「よくばりコース」「ぐるっとコース」の4コースが設定されています。

 

古墳群は3つに分かれていて、小森山支群、鷹待場支群、薬師沢支群がそれぞれ1つのまとまりです。

下小松山全体としては、南から北に広がる大きな連山のため、このほかにも古墳や古墳群はありますが、この3つの支群が古墳が顕著に密集しているところです。

散策コースは、尾根歩きが主となっているので置賜盆地を見渡すこともできます。

 

また、コース上の見晴らしの良いところに古くから地元の人々に「舞台山」と呼ばれている「T41号墳」という大きな古墳があります。これは、県の眺望景観資産に指定されました。

下小松山の東側に位置し、下小松地区はもちろん、犬川を中心に川西町、米沢市、南陽市、高畠町と東南置賜のほとんどが一望できます。

 

 

第5話「長堀」

 

「長堀」は、下小松山のすそのを流れている農業用水路です。

川西町史によると、

その昔、現在の川西町の農民層が大変な水不足に悩み、生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされるということが何度かあった時代があったそうです。

この水不足をなんとか解消させようと、上杉家用人 小守甚右衛門が下小松の島貫源兵衛と相談して、白川の水を下小松、中小松、上小松の3つの村の灌漑用水にする計画を立てました。

源兵衛が中心となって工事を始めましたが、大変な難工事の連続で経費もかさみ、労力も不足、工事が思うようにはかどらず、中小松と上小松はこの計画を途中で降りてしまいます。

下小松は他の2つの村とは違い、どこからも充分な水を得ることができないので、是が非でも工事を完成させたいと、源兵衛は自分の磔台までつくりました。

この事業がうまくいかなかった時は、磔に処せられる覚悟で先頭に立ち、寝食も忘れて工事に没頭し20年の歳月をかけて完成しました。

 

その後も水路の補修・修繕が繰り返され現在にいたっています。

下小松山東側道路に面した地区公民館のそばに「島貫源兵衛顕彰碑」が立ち、その偉業が後世に伝えられています。

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